古い原発の廃炉本格化へ、活断層・地元同意も電力会社に逆風

運転開始から40年前後が経過した古い原発を廃炉させる動きが今後、本格化する見通しだ。古い原発は昨年7月に施行された新規制基準への対応が難しく、安全対策の追加投資を行っても投資回収が見込めないとみられるからだ。

比較的新しい原発でも、原子炉建屋直下に活断層があると認定されたり、地元の同意を取り付けることが難しい場合、再稼動ができなくなり、いずれ廃炉に追い込まれるリスクも残る。態度をあいまにしてきた電力会社が今後、厳しい経営判断を迫られるのは確実だ。

<再稼動と廃炉はセットと経産相>

「私としては、円滑な廃炉を進めることと、安全性が確認された原発の再稼動を進めることは、合わせて推進していきたい」──。小渕優子経済産業相は、今月5日の記者会見でこう語った。就任3日目の発言であり、経産省の意向を反映しているとみられる。

小渕氏発言の前後に、国内メディア各社は5日、「関西電力(9503.T: 株価, ニュース, レポート)が美浜原発1、2号機の廃炉を検討」と一斉に報じた。九州電力(9508.T: 株価, ニュース, レポート)の玄海原発1号機の廃炉検討を伝えたニュースも流れた。

両電力は「廃炉の検討に入った事実はない」(関電)、「現時点で何も決まったものはない」(九電)などとコメントしたが、額面通り受け止めるエネルギー関係者はほとんどいない。

「美浜1、2号の廃炉は既定路線」(関係筋)、「九電は玄海1号の廃炉を検討している」(政府関係者)というのが実状だ。

 

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